飲食未経験でも日本政策金融公庫で1000万円の創業融資を受けた話

物件が決まったら、次は融資です。

正確には、物件が決まりそうな段階から融資準備を始めていました。

なぜなら、融資には時間がかかるからです。

私の場合、物件は融資が通るまでは仮契約ですが、大家さんとしても空室期間は短い方が良いため、あまり長く待ってはもらえません。

融資の結果が出るまでにはおおよそ1か月程度かかります。

そのため、創業計画書は物件探しと並行して作成していました。

なぜ1000万円借りたかったのか

私の自己資金は約400万円でした。

一般的には自己資金の2倍程度が融資の目安と言われています。

そのため800万円程度が相場だったのかもしれません。

ただ、私は1000万円で申請しました。

内装工事、厨房機器、焙煎機、什器備品、物件取得費などを合計すると約1200万円。

さらに開業後の仕入れや運転資金も必要です。

飲食店は開業すること自体はそこまで難しくありません。

特にお金さえあれば始めることはできます。

ただ、本当に難しいのは続けることです。

売上が予想より伸びないこともありますし、予想外の出費もあります。

資金に余裕がなければ広告を出すこともできません。

私は融資額はできるだけ余裕を持たせた方が良いと考えていました。

結果的に1000万円借りて正解だったと思っています。

もし800万円だったらかなり厳しかったと思います。

飲食未経験は不利だと思った

私はカフェを開業しましたが、それまで飲食店で働いた経験はほとんどありませんでした。

職歴は化粧品メーカーの品質管理と薬剤師です。

飲食店の経営経験どころか勤務経験もほぼありません。

正直、このままでは融資面で不利だろうと思っていました。

そこでスクールの先生に勧められ、スクール後半から半年ほどカフェでアルバイトをしました。

また、バリスタ資格も取得しました。

資格そのものが欲しかったというより、飲食経験の不足を補うためです。

実際、融資担当者にも本気度は伝わったようでした。

後から聞いた話ですが、気軽な気持ちで開業融資を申し込む人も少なくないそうです。

その中で、薬剤師として働きながらスクールへ通い、バイトをし、資格も取得しているという行動は評価されたのではないかと思います。

創業計画書は1枚だった

日本政策金融公庫の創業計画書は意外とシンプルです。

実際の書類は1枚しかありません。

ただし、それだけを提出するわけではありません。

私は創業計画書に加えて、

  • 年間収支計画
  • 資金繰り表
  • 立地調査
  • 開業費用の詳細
  • コンセプト資料

なども作成しました。

気が付けば添付資料は10枚以上になっていました。

飲食経験が少なかったからこそ、準備だけは徹底しようと思っていたのです。

売上予測はどう作ったか

売上予測も根拠が必要です。

私はモーニング、ランチ、ティータイムに分けて計算しました。

客単価はそれぞれ650円、850円、1200円。

10席の店舗で回転率を0.8回転、月26営業日として計算しています。

業界平均を参考にして現実的な数字を作るようにしました。

開業して数年経った今振り返ると、細かい違いはありましたが全体では大きく外れてはいませんでした。

立地調査も行った

創業計画書には立地調査も添付しました。

実際に現地へ行き、人通りを調べたり周辺環境を確認したりしました。

また、人口統計データも参考にしています。

年齢層や人口規模を確認し、自分のお店のターゲットと合うかを調べました。

面談当日

面談は1時間ほどでした。

かなり緊張したのを覚えています。

ただ、特別な質問をされるというよりは、創業計画書に書いてある内容を詳しく確認される印象でした。

なぜその立地なのか。

売上予測の根拠は何か。

なぜカフェなのか。

そういった内容です。

また、日本政策金融公庫は必ずしも店舗最寄りの支店で申し込まなければならないわけではありません。

私は最終的に別の支店で融資を受けました。

支店によって雰囲気や担当者との相性もあるため、一つの支店だけで判断しなくても良いと思います。

通帳も見られる

融資では通帳も提出します。

私の記憶では半年から1年程度の履歴を確認されました。

単純に残高を見るだけではありません。

どのようにお金を貯めてきたのかも見られています。

開業直前に突然大きなお金が入っている場合は、その理由を確認されることもあります。

親から借りたお金を自己資金として見せるケースもあるそうですが、そのあたりも見ているようです。

私は株式も保有していましたが、こちらも資産として評価してもらえました。

融資決定

面談から約1か月後、融資決定の連絡が来ました。

電話とメールだったと思います。

その後、本契約へ進み、1週間ほどで融資金が振り込まれました。

融資が決まった時はもちろん安心しました。

ただ、それ以上に「やっと物件探しが終わった」という気持ちの方が大きかったです。

当時は週に何件も物件を見に行っていました。

できるだけ早く開業したかったので、とにかく次へ進めることが嬉しかったのを覚えています。

今振り返って思うこと

融資が通った理由は一つではないと思います。

創業計画書を作り込み、立地調査を行い、飲食経験を補うためにアルバイトや資格取得もしました。

薬剤師資格や自己資金、資産状況も評価されたかもしれません。

結局のところ、融資を通すための準備というより、実際に開業するための準備をしていたら、その結果として融資も通ったという感覚です。

これから開業を考えている人がいるなら、創業計画書を書くことよりも、実際にその計画でお店を続けられるのかを考えながら準備することをおすすめします。

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